カレイドスコープ

バトンのおかげで、次々昔の思い出が浮かんできて困ってます。
これも一つの思い出のシーンです。
前回は少し重かったんで、お口直しにどぞ('A`)

中学2年生の秋だったと思います。
授業が終わり、掃除当番も適当に済ませると、もぐは音楽室へ行きました。
その日は部活のない日でしたが、楽器はいつでも使えます。
もぐは、たまに一人で音楽室で遊んでいたんです。

ドアを開けた時、ピアノの前に一人の女の子が座っているのに気がつきました。
1年の時から部活で一緒だった同級生です。
他には誰もいません。
音楽室でいきなり二人きりになって、少しどぎまぎしました。
その時、1年半も同じ部活をやっていて、彼女と二人きりになったことがなかったことに始めて気がつきました。
彼女がピアノを弾いていたのかどうか、覚えていません。
彼女は黙って立ち上がると、静かにもぐの方へ歩いて来て、目の前で立ち止まりました。
そして、「曲がってる」と言いながら、もぐの襟元の校章を触りました。
本当に曲がっていたのか、分かりません。
でも当時、それが"告白"を意味する行為であることは、もぐの学校の古くからある"常識"でした。
彼女はしばらく校章を触っていましたが、もぐは何の心の準備もなくて、何を言うべきか、何をするべきか、全く分からないまま馬鹿みたいに突っ立っていました。
そのうち、誰かが来る気配がして、それきり二人は離れました。
あの時、もぐが彼女のリボンを直してあげたら、中学生活の残りの1年半を、いつも彼女と一緒に過ごすことになったのかも知れません。

部活では、最後までずっと一緒でした。
可愛い顔立ちでしたし、特に鼻に掛かった声は好きでした。
いつも落ち着いていて、男どもが大騒ぎして馬鹿をやってても、他の女の子と一緒になってはやし立てたり、からかったり、非難したりすることはありません。
ただ笑いながら、眺めているような子です。
彼女は、休み時間も、部活の時間も、いつも女の友達と一緒にいました。
その友達も、やはり落ち着いて無口な子です。
そして、大人びた美人でした。
部活では練習の合間に、馬鹿をやってはしゃぐこともよくありましたが、それでも彼女たちは、にこにこ笑いながら、椅子に座ってクラリネットを練習していました。
もぐは、そんな大人びた二人に、気後れしていたのかも知れません。
自分の子供っぽさが、恥ずかしかったのかも知れません。
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by mogran_ragnarok | 2006-01-13 21:02 | 思い
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